はじめに

　
みなさん、ピアノのペダルの役割を知っていますか？
普段ピアノを弾く方でも、すべてのペダルについて働きや使い方まではよく知らない、という方が多いのではないでしょうか。
今回はそんなペダルの役割についてご紹介します。

■ダンパーペダル（サスティーンペダル）

ダンパーペダルは3つのうち、いちばん右にあるペダルです。サスティーンペダルと呼んだりもします。音の響きを伸ばす働きがあります。みなさんがいちばんよく使うペダルではないでしょうか。
このペダルを踏むことにより「ダンパー」という部品がピアノ弦から離れ、音が長く持続します。

■ソフトペダル

ソフトペダルはいちばん左にあるペダルです。こちらは名前の通り、音を弱めたり柔らかくしたりする働きがあります。
グランドピアノでは、ひとつの鍵盤につき複数本の弦が張られています。中高音には3本、低音には2本です。ソフトペダルを踏むことによって弦を打つハンマーがずれ、打たれる弦の数が減ります。これにより音が弱くなるのです。ハンマーがずれるので、シフトペダルと呼ばれたりもします。
アップライトピアノの場合は打たれる弦の数は変わりませんが、ハンマーの位置が弦に近づくので当たりが弱くなる仕組みです。

■真ん中のペダルはピアノによって役割が違う！

真ん中のペダルはグランドピアノとアップライトピアノで異なる働きを持っています。

（１）グランドピアノ

グランドピアノの真ん中のペダルは「ソステヌートペダル」といって音の響きを伸ばす働きがあります。ただ、ダンパーペダルと異なるのは「ペダルを踏んだ時に押していた鍵盤のみを響かせる」という点です。その音のみに響きが残るため、特定の音のみを伸ばしたい時に使います。このペダルは上級者でも使う場面は多くないと言われます。

（２）アップライトピアノ

一方アップライトピアノの真ん中にあるのは「マフラーペダル」といい、音量を小さくする働きがあります。ペダルを踏むとハンマーと弦の間にフェルトが挿入され、音がミュートされます。通常の音量で弾けない場面で役に立ちます。

■足が届かない小さいな子供には"足台"が便利！

小さなお子様がピアノを弾くとなると、座った時にペダルに足が届かないことがあります。そんな時に便利なのが、「足台」と呼ばれるピアノ補助ペダルです。
高さ調節のできる台に補助ペダルがついており、その下にピアノ本体のペダルを押さえるための金具がついています。補助ペダルを踏むことで本体のペダルも踏み込まれるという仕組みです。
ノアミュージックスクールでもレンタルしておりますので、お子様のご受講をお考えの方もご安心ください。

■最後に

今回はピアノペダルの役割について紹介しました。詳しく知るとさらに演奏の幅が広がるでしょう。
この機会に実際のピアノでいろいろなペダリングを試してみてはいかがでしょうか。